- December 22, 2008 1:11 AM
- 密林に埋れた石垣たち
麓からお茶子谷筋を上ると中腹あたりから谷は2手に別れる。この2つの谷のうち観音正寺寄りの谷を辿って上ると、深い竹薮に出くわす。このあたりには石垣を持つ多くの郭が存在する。
縄張り図によると、この一角には後藤喜三郎邸、山崎邸、目賀田邸の名が示されている。もちろんこの目賀田邸は、源三谷を上りきったところにある目賀田邸のことではない。
1 年ほど前、このあたりで竹に覆われた巨大な石垣に遭遇した。そのときは、道らしきものがが見つからなかったのでお茶子谷方向に戻ったが、もう一度見てみたくなり、再度この付近に足を踏み入れた。
場所はおおよそこのあたり。
なおこの地図は、滋賀県教育委員会事務局文化財保護課による、観音寺城石垣調査報告資料から引用させていただきました。
まずは去年見た石垣から。
2007年10月 - 竹に覆われた 3 - 4メートルほどの高さがある石垣。残念ながらピンボケ。
あまりにも唐突に立派な石垣が現れたので、感激して上に上ってみたが写真は無い。
2007年10月 - 同じ石垣を少し離れて撮影。石垣は竹に覆われほとんど見えない。
とにかくこの付近は竹が多い。よほど近づいてからでないと、このような石垣の存在に気づくことは無い。この付近は、21 年度の石垣調査の対象範囲に含まれている場所なので、竹の伐採が進むことが期待される。
2007年10月 - お茶子谷に到達する手前で出会った石垣。
ここから先は今回出合った石垣。
観音正寺参道(あかさか道)赤坂見付け付近から山中に突入した。崩れた小さな石垣が至る所にあり、立派な石垣も多くのこっていた。しかしながら、1年前に見た石垣を見つけることはできなかった。
高さ 2.5 メートル、幅 15 メートルくらいだったと思うが定かではない。
石垣の側面のところどころから、大木が生えており痛々しい。
石垣の左 3分の 2
石垣の右 3分の 2
この石額は積み方が他の石垣とかなり違う。これは本当に城郭の石垣なのか? また下には谷が広がっている。近年の砂防の石垣のようには見えないが、一応、上に上って郭の様子を見てみることにした。
この石垣の郭?の様子。きれいに削平されているように見える。
少し上ったところでまた美しい石垣に遭遇。
この石垣はさほど大きくはないが、整った形をしている。また比較的急ば斜面に積まれているが、全く崩れていない。このようなものが何百年もの間、原型をとどめている事自体たいへん不思議なことではある。
さらに少し上ると、また大きな石垣が現れる。
この石垣は川並道まであと 20メートルくらいの位置にある。ここからまっすく上ったところ、川並道の、権現見付けと観音正寺境内入り口の中間付近に出た。
いくらなんでも観音寺城には石垣が多すぎる!と今日もまたあきれはてた。
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